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TCやTTCって何?

2025.7.16

Q.布団やシーツの素材で『TC』や『TTC』って書いてあるのを見かけるけど、どういう意味なの?

これは生地の種類を表していて、それぞれポリエステルと綿を混紡した素材のことなんだ。それぞれの特徴を説明するね

衣類や寝具、日用品など、私たちの生活に欠かせない「生地」。中でも人気の高い素材の一つが「TC生地(テトロンコットン)」と、さらにその進化形である「TTC生地(高密度テトロンコットン)」です。それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

TC生地(テトロンコットン)とは?

ポリエステルと綿のいいとこ取り

「TC生地」とは、ポリエステル(テトロン)と綿(コットン)を混紡した生地のことです。ポリエステルの持つ「丈夫で扱いやすい性質」と、綿が持つ「やさしい肌触り」。その両方を一枚の布に閉じ込めているため、日常使いにおいて非常にバランスの取れた素材で、それぞれの良さをかけ合わせたハイブリッド素材なのです。
シャツや寝具カバー、バッグなど幅広いアイテムに使われており、機能性と快適さを両立し、かつ比較的安価な素材として、活用されています。

TC生地のメリット

シワになりにくい

ポリエステルの性質により、型崩れやシワができにくいのが特徴。アイロンの手間が省けるのは、忙しい毎日の中では大きなメリットです。

速乾性に優れている

洗濯後の乾きが早いため、部屋干しや梅雨の季節でも重宝。スピード感が生活リズムを助けてくれます。

軽くて扱いやすい

綿100%の生地に比べると軽量。洋服にすれば動きやすく、寝具にすれば干したり畳んだりの扱いもラクに。日常に寄り添う“軽やかさ”は、TC生地ならではの魅力です。

TC生地のデメリット

吸湿性がやや劣る

ポリエステルが含まれるため、綿100%に比べて吸水性や通気性はやや劣ります。汗を多くかく季節や環境では、少し物足りなさを感じることも。

天然素材の風合いに欠ける

天然素材が持つ独特の風合いやぬくもりは、TC生地ではやや弱め。人工的な質感を気にする方には合わないケースもあります。

TTC生地(高密度テトロンコットン)とは?

「TTC生地」はTC生地の進化版で、高密度で上質に仕上がった生地です。織り目を細かく整え、なめらかで上品な光沢感があり、見た目に高級感があります。制服やスーツ、さらには寝具カバーなど、日常に“品の良さ”を添えたいシーンで重宝されます。

TTC生地のメリット

ダニ・ホコリが入りにくい

高密度に織られているため、目が細かく、微細なホコリやダニを通しにくく、アレルギー対策にも効果的。清潔さを保ちやすい素材です。

高い耐久性

型崩れや摩耗に強く、長期間の使用にも耐えやすい特徴があります。制服や業務用寝具など、耐久性が求められる用途でも安心して使えます。

しっとりなめらかな肌触り

肌に触れたときの質感が非常に柔らかく、TC生地に比べて上質な肌触りです。

軽量性と速乾性

綿100%素材に比べて、軽量で扱いやすさも両立しています。またTC生地同様、速乾性があり洗濯後も乾きやすいのが特徴です。

TTC生地のデメリット

通気性はやや劣る

高密度ゆえに風を通しにくく、熱がこもりやすい傾向があります。夏場や湿度の高い環境では、蒸れを感じることも。

価格はやや高め

機能性を備えているがゆえ、快適さや高級感を優先する人には魅力的ですが、コストを重視する人にはハードルになるかもしれません。

ナチュラルな風合いは天然素材に軍配

TTC生地は高密度でなめらかな質感が魅力ですが、肌に寄り添うやさしさや自然な風合いでは、やはり綿や麻といった天然繊維に一日の長があります。素朴であたたかな風合いを求めている方は、TTC生地より天然繊維100%の素材をオススメします。

自分に合った生地を選ぶポイント

TC生地とTTC生地は、それぞれ異なる個性と役割を持つ素材。大切なのは「どんな暮らし方をしたいか」という視点です。日常を軽快に過ごしたいならTC。機能性や上質さを求めるならTTC。
綿や麻などの天然繊維と合わせて、自分のスタイルに合った生地を選び、暮らしに心地よさと安心をプラスしてみましょう。

お手入れや扱いやすさを重視するなら「TC生地」

速乾性、軽さ、シワになりにくさ。日常使いに必要な“扱いやすさ”がそろっています。忙しい毎日に寄り添う素材といえます。

機能性や肌触りを重視するなら「TTC生地」

上質な光沢と質感が特徴のTTC生地。機能性を重視した寝具やスーツなど、扱いやすさと機能性を両立したい方にぴったりです。多少コストが上がっても、快適さを優先する価値があります。

TCとTTCって、どっちもポリエステルと綿を使った生地なんだね。

毎日気軽に使いたいならTC、寝具やスーツなど“特別な場面”で快適さを求めるならTTC。暮らしのシーンに合わせて選ぶのがポイントじゃよ。
用途に合わせて生地を使い分けることが、より心地よい暮らしにつながるんだ。覚えておくといいぞ。